就労移行支援と就労継続支援の違いは?それぞれの種類や目的も詳しく解説

就労移行、継続支援の違いと種類

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何かしなければと焦る気持ちはあるけど、自分にはどれが合っているか分からない…

どのような種類の事業所があるのか分からず選べない…

見学やネット検索を進めるほど、かえって迷いが深くなっていませんか。

「就労移行を選ばないと就職できないのでは」「B型を選ぶことで、将来の選択肢が狭まってしまうのでは」と、不安を感じる方も少なくありません。

こうした悩みの多くは、サービスの違いが整理されないまま比較していることが原因です。

就労系の福祉サービスは、上下関係ではなく役割の違いで成り立っています。

この記事では就労系のサービス管理責任者として300人以上を支援してきた視点から、就労移行支援、就労継続支援A型・B型の違いと種類について、できるだけ分かりやすく整理しました。

本記事を読んで分かること

・就労移行支援と就労継続支援(A型・B型)の違いが分かる

・それぞれのサービスの種類や目的が分かる

・利用前に知っておきたい注意点が分かる

自分に合ったサービスを選べると、「無理して続かない」「選択を後悔する」といった状況を避けやすくなります。

体調や生活状況に合った、安心して通える環境を選ぶことが結果的に安定就労や次のステップにつながります。

大切なのは、サービスの違いを理解して今の自分に合った種類を選ぶことです。

目次

就労移行支援と就労継続支援との違いは訓練か実践か

一定期間通所する就労系福祉サービスは「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」の3つがあります。

いずれのサービスも、障がいやご病気のある方を対象とした福祉サービスです。

移行支援と継続支援の決定的な違いは、「働くことを目指すか」「実際に働いてみるか」です。

「企業等で働くことに移行(就職)するための訓練をするか」「働くことを継続する(支援を受けながら働く)ために通所するか」ですね

さらに細かな違いについて表で整理しました。

項目就労移行支援就労継続支援A型就労継続支援B型
概要一般就労を目指すための訓練する福祉サービス雇用契約を結んで働く福祉サービス雇用契約なしで作業活動する福祉サービス
利用目的就職に必要な力を身につける働きながら就労経験を積む生活リズムを整える・社会参加の機会を提供
対象一般就労を目指したい障害のある方一般就労は難しいが雇用されて働ける方雇用されて働くのが難しい方
利用期間原則2年原則期限なし原則期限なし
雇用契約なしありなし
収入原則なし賃金(最低賃金以上)工賃
利用ペース・特徴週3〜5日、訓練・実習中心決まった勤務日・時間で働く週1日〜など柔軟に調整可能
メリット就職に向けた準備を集中的に行える一定の収入を得ながら働ける体調に合わせて無理なく通える
デメリット通所中は収入がない・利用期限がある体調管理や出勤のプレッシャーがある収入は少なめ
向いている人就職したい気持ちがあり、準備が必要な人雇用されて働きたい人収入よりも通うことから始めたい人
向いていない人就職を急いでいる人、すぐに収入を得たい人体調や出勤、勤務時間の管理が難しい人収入や就職を最優先したい人


いずれも「働くこと」を支えるサービスですが、目指すゴールや関わり方が異なります

それぞれの特徴について解説します。

就労移行支援の特徴

就労移行支援は、一般企業への就職を目標にした「訓練・準備するためのサービス」です。
雇用契約は結ばず、働くための力を身につけることに重点が置かれています。

じっくりとスキルを身につけてから働きたい方や、ブランクがあり不安を感じている方に選ばれています。

一般就労をした方のほうがA・B型に比べて給与水準は高いです。長い目でみて、稼ぎたいと考えている方にもマッチしています。

就労継続支援A型の特徴

就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結び、労働者として働くサービスです。
最低賃金が保障され、収入を得ながら働く経験を積めます。

一般就労はまだ不安があるため、配慮を受けながら雇用されて働きたい方に向いています。

一般就労との違いは、合理的配慮や障害特性に応じた専門的なサポートを受けられる点です。

A型で自信がついてから就労移行に切り替えたり、A型から一般就労する方もいます。

就労継続支援B型の特徴

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばず、体調や生活状況に合わせて利用できるサービスです。
作業に応じて工賃(お給料)が支払われますが、収入よりも生活リズムの安定や社会参加を目的としています。

まずは通うことから始めたい方や、体調に波がある方が利用しやすい仕組みです。

通院やデイケア(通所リハビリ)、カウンセリング、訪問看護等の他サービスと併用しやすいことも魅力です。

B型から一般就労する方もおり、働くための最初のステップとして活用できます。


大切なのは、今の自分の状態や目標に合っているかです。

「今は準備の段階なのか」「働く経験を積みたいのか」「体調や自分のペースを優先したいのか」を整理してみてください。

不安や迷いがある場合は、障害者就業・生活支援センターや相談支援専門員、見学先の事業所に相談し、無理のない選択をおこないましょう。

それぞれのサービスに向いている人、向いていない人

向き不向き

さらに詳しく、各サービスの向き・不向きと注意点について表で解説します。

スクロールできます
就労移行支援就労継続支援A型就労継続支援B型
向いている人・一般就労を目標にしている
・就職活動のサポートを受けたい
・働くための準備期間が必要
・生活リズムを整えながら通所できる
・雇用契約を結んで働きたい
・最低賃金以上の収入を得たい
・ある程度決まった時間で働ける
・配慮を受けながら仕事経験を積みたい
・短時間、少日数から始めたい
・体調や気分の波が大きい
・まずは社会参加のきっかけが欲しい
・作業ベースで無理なく取り組みたい
向いていない人・今すぐ安定した収入が必要
・長期間の通所が難しい
・訓練より実際の就労を優先したい
・体調の波が大きい
・出勤や勤務時間の拘束が負担になる
・働くこと自体に強い不安がある
・雇用契約があり出勤率が求められる
・欠勤が続くと契約継続が難しい場合がある
・一般雇用よりも勤務時間は短い
・移行支援の手厚さは事業所次第
注意点・原則2年間の利用期限がある
・通うだけでは就職につながらない
・事業所ごとに支援内容や実績に差がある
・利用中の収入は発生しない
・生活費を賄う収入を得たい
・一般就労を短期間で目指したい
・成果やスピード重視の環境を求めている
・工賃は低い傾向
・就職を目的としない利用者もいる
・作業内容や支援の質に差がある

この表は一般的な傾向を整理したものです。

大切なのは「今の自分に合っているか」という視点で考えることです。

迷った場合は複数の事業所を見学し、支援内容や雰囲気を比較してみてください。

就労移行支援の種類は総合型、職域特化型、障がい特化型の3つ

就労移行支援の種類

働くことを目指す就労移行支援には、総合型、職域特化型、障がい特化型の3つの種類があります。

・総合型
・職域特化型
・障がい特化型

それぞれの違いや特徴について詳しく解説します。

総合型

障がい種別や利用目的を限定せず、「就労」を目指すために必要なスキルや経験を幅広く積めます。

具体的なカリキュラムの例をご紹介します。

  • 生活リズム・体調管理
  • 就労基礎(ビジネスマナー・就労準備)
  • PC・事務スキル
  • コミュニケーション訓練
  • 作業訓練・模擬業務
  • 自己理解・障害理解
  • 就職活動支援
  • 職場実習・企業見学
  • 定着支援(就職後フォロー)

総合型の中でも「生活面のフォローが手厚い」「資格取得をサポートしてくれる」「独自の求人を持っていて就職支援が強い」「在宅活動でもフォローしてくれる」といった事業所ごとの特徴があります。

代表的な事業所の例はココルポートパーソルチャレンジ・ミラトレウェルビーリタリコなどです。

総合型は大手の事業所を見学しておくとイメージがつきやすいよ

職域特化型

ITや事務系といった特定の職域への就職を目指すタイプの事業所です。

特化型には

  • IT、Web系
  • 事務
  • クリエイティブ
  • 軽作業
  • サービス業
  • 清掃業など

業種、事業所の例、特徴について表にまとめました。

スクロールできます
特化ジャンル主な業種事業所の例特徴
IT・Web系特化・プログラミング・Web制作・IT事務・データ入力AIやデータサイエンスが学べる就労移行支援【Neuro Dive】【atGPジョブトレIT・Web】就労移行ITスクール・PC操作が中心・在宅就労やリモート業務を想定した訓練が多い
事務・オフィスワーク特化・一般事務・経理補助・総務補助・データ入力【atGPジョブトレ】
(事務職コース)、パーソルチャレンジ・ミラトレ(事務系プログラム)
・Word、Excel、メール対応が中心・職場を想定した模擬業務が多い
クリエイティブ系特化・デザイン・イラスト・動画編集・Web制作・コンテンツ制作在宅×ITスキルで自分らしく働く【就労移行支援manaby】
AIやデータサイエンスが学べる就労移行支援【Neuro Dive】(一部拠点)、就労移行ITスクール
・PC作業中心・個別作業が多い・在宅就労を想定した支援がある・ポートフォリオ作成を重視
軽作業系特化・梱包・検品・組立・仕分け・事務補助的作業パーソルチャレンジ・ミラトレ(一部拠点)・LITALICOワークス(軽作業要素のある拠点)・作業を通じて集中力・継続力を確認・身体を動かす要素がある・事務職や製造補助への就職を想定
サービス業特化・接客・販売・飲食・宿泊・小売FITIME・接客マナー、身だしなみ指導が中心・ロールプレイが多い・対人コミュニケーションを重視・現場実習とセットになりやすい
清掃業特化・ビル清掃・施設清掃・ホテル清掃FITIMEヤマト自立センター・作業手順が明確・一人作業が多い・体力・継続力を重視・B型と親和性が高いケースもある

最大の魅力は専門家の在籍があり、専門的な支援を受けられることです。

特化型の場合も、生活リズムや自己理解、コミュニケーション、ビジネスマナーといった基本的なプログラムを受けられます。

特化した内容も学ぶため、就職までの利用期間は長くなりやすいです。

一般的に就職率が高かったり、独自の求人を持っていたりします。

特にIT、Web系では給与水準が高いのも魅力です。

時間をかけてじっくりスキルを身につけたい方や、進みたい道が決まっている方にマッチしています。

障がい特化型

障がい種別の専門性を高めた事業所のタイプです。

精神障がいの中でも統合失調症や、身体障がいの中でも聴覚障がいなど、疾患に特化した事業所もあります。

症状にあった専門的なプログラムや障害に対する対処法を学べるのが強みです。

スタッフも疾患に対する知識や経験があるため、適切なサポートを受けやすいです。

障がい種別に合った独自の実習先や求人を持っている場合もあります。

例として障がい種別や疾患に特化した【atGPジョブトレ】、発達障がいに特化したkaienディーキャリアなどが有名です。

就労継続支援の種類は大きく5つ

就労継続支援のマトリクス

就労継続支援は多くの事業形態がありますが、大きく5つのタイプに分かれます。

  • 軽作業・内職系
  • 清掃・屋外作業
  • 製造・ものづくり系
  • IT・デジタル・クリエイティブ系
  • 飲食・食品加工・サービス補助系

ポイントは肉体労働か知的労働か、どれくらいの収入が見込めるかです。

上記のマトリックス図はタイプごとの立ち位置をまとめています。

ひとつずつ詳しく解説します。

軽作業・内職系

封入、梱包、検品、シール貼りなどが主な作業内容です。

作業手順が単純なため、未経験からでも取り組みやすいです。

座って行う工程が多く、体力面の負担も抑えられます。

納期や数量の目安が示されるため、作業の区切りを意識しやすい点も特徴です。

体力に不安があり、落ち着いて作業に向き合いたい人に合うタイプです。

一方で作業単価が安く、工賃が低い傾向があります。

稼ぎたい方は別のタイプを選択することをオススメします。

清掃・屋外作業

施設内外の清掃や、畑での作業などが中心になります。

専門的なスキルを身につけられると工賃の上昇や、一般就労にもつながりやすいタイプです。

マニュアルに沿って進める場面が多く、作業手順は比較的明確です。

役割分担が行いやすいので、人との関わりを減らせる場合もあります。

体を動かすことが好きな人に向いています。

一方で清掃は完了の基準が曖昧なため、判断が苦手な方にはストレスです。

畑仕事は天候によって労働環境が左右されるのが辛いところです。

製造・ものづくり系

部品の組み立てや加工など、工程が決められた作業が中心です。

一人ひとりが特定の工程を担い、同じ作業を繰り返す形が多いです。

正確さや丁寧さが求められ、集中して取り組める環境が用意されています。

完成した製品を目にすることで、達成感を得やすい点も特徴の一つです。

黙々と繰り返しの作業を好む人に向いています。

懸念点として大きな音が発生する場所もあるため、聴覚過敏の方は要注意です。

IT・デジタル・クリエイティブ系

パソコンやスマホを使用した作業が中心となります。

データ入力や画像・動画編集、SNS運用、e-sportsなど、内容は事業所ごとに異なります。

個別作業の時間が多く、自分のペースで進めやすい環境が整っています。

在宅活動を取り入れている事業所も見られます。

パソコン作業に抵抗がなく、集中して取り組める人に向いています。

比較的工賃が高い傾向ですが、一定以上のPCスキルが求められます。

飲食・食品加工・サービス補助系

調理補助や盛り付け、食品加工などが主な業務です。

役割分担がはっきりしており、決められた工程を担当する形が一般的です。

衛生管理や身だしなみへの配慮が求められます。

接客は補助的な役割にとどまり、商品補充や荷受け、荷出しなどの裏方作業が中心となるケースが多いです。

身体を動かして、チームで動く作業に関心がある人には取り組みやすい分野です。

よくある質問

よくある質問

疑問に感じやすいポイントをQ&Aで整理しました。

就労移行支援を利用すれば、必ず就職できますか?

就職が保証されるわけではありません。

就労移行支援は就職活動を支えるサービスです。

事業所の支援内容や本人の状態によって、結果には個人差があります。

B型を利用すると、一般就労は難しくなりますか?

そのようなことはありません。

B型は、体調や生活リズムを整えるための選択肢の一つです。

B型からA型、一般就労へ進む人もいます。

A型やB型は、就労移行支援より「下」のサービスですか?

上下関係はありません。

それぞれの目的と役割が違うだけです。

今の状態に合ったサービスを選ぶことが、結果的に安定就労への近道になります。

一度利用を始めたら、途中で変更できませんか?

変更することは可能です。

体調や目標の変化、事業所が合わないといった理由で、サービスを切り替える人もいます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

関連記事:就労移行支援を辞めたい!辞める方法とデメリット、退所後の選択肢について解説

どの事業所を選んでも、支援内容は同じですか?

同じサービス形態でも、事業所ごとに支援の内容や雰囲気は大きく異なります。

見学や体験で確認することをおすすめします。

迷っている場合、何を基準に考えればいいですか?

「今の自分にとって無理がないか」見学や体験後に「また行ってもいい」と思えるか、

を基準に考えるのがおすすめです。

将来の目標よりも、今の体調や生活状況を大切にしてください。

まずは事業所の情報収集をおこない、見学・体験に進んで検討しましょう。

まとめ

まとめ

就労系の福祉サービスには、「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」の3種類があります。

いずれも障がいや病気のある方を対象としていますが、目指すゴールや取り組み方に明確な違いがあります。

就労移行支援は、一般企業への就職を目指し、訓練や就職準備するサービスです。
雇用契約は結ばず、一定期間をかけてスキルや生活リズムを整えます。

就労継続支援A型は、事業所と雇用契約を結び、最低賃金以上の収入を得ながら働く形です。配慮を受けつつ、労働者としての経験を積めます。

就労継続支援B型は、雇用契約を結ばず、体調や生活状況に合わせて通所できるサービスです。工賃は発生しますが、収入よりも社会参加や生活リズムの安定が重視されます。

それぞれに向き・不向きや注意点があります。
今の自分の状態や目標に合っているかを基準に選択してください

また、就労移行支援には「総合型」「職域特化型」「障がい特化型」の3つのタイプに分かれます。

就労継続支援には作業内容ごとに5つのタイプがあります。

  • 軽作業・内職系
  • 清掃・屋外作業
  • 製造・ものづくり系
  • IT・デジタル・クリエイティブ系
  • 飲食・食品加工・サービス補助系

同じタイプの事業所でも支援内容や雰囲気は大きく異なるため、見学や体験が重要です。

迷ったときは将来の理想だけで判断せず、「無理なく続けられるか」「また行きたいと思えるか」を基準に選ぶことが、結果として安定就労につながります。

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